収納は多い方がいいって本当?物を持ちすぎないヒント

新築を検討している人の会話でよく耳にする会話。

「収納は出来るだけ多い方がいいな」

「そうだよね(^^)」

 

思わずそうそう!って思ってしまいそうですが、これって本当でしょうか?

今まで色んな方とお家の打合せをさせていただいて来た中で、ボクには収納やストレージについてひとつの確信があります。

 

それは“何も置かれない棚はない”という事。

 

みなさんの自分のお家で想像して欲しいのですが、収納と呼ばれる場所で“何も収納されてない収納”ってありますか?

本が乗っていない本棚はありますか?

ハンガーパイプがあるのに洋服が一着もかかっていないクローゼットはありますか?

 

収納に対するボクの考え方はこれです。

『物の量に合わせて収納があるのではなく、収納の量に合わせて物を蓄えようとする』

って言う事です。

 

人は無意識に収納の役目を果たしてあげようとしてしまうのです。

何もない棚には何か置いてみたくなりませんか?

絶対着ない服もクローゼットには入るからとそのままにしていませんか?

 

新築の時に収納の計画はもちろん重要です。

ですが、どれくらいの収納が必要か把握できていない人の方が「多ければ多いほどいい」という事について正しいと感じてしまいがちです。

 

何もない部屋に後から収納スペースを作るのは割と簡単な事です。

しかし家の設計で収納として作った場所は、改築でもしない限りずっと収納でしかありません。

確かに収納は重要。ですが、多ければ多いほどいいと考える前に“その代わりに○○”も想像してみてください。

 

収納の代わりにあと1畳あれば・・・

広々とした素敵なキッチンにできませんか?

 

収納の代わりにあと2畳あれば・・・

ただの廊下をフリースペースにすることで子供たちが遊べませんか?

 

収納の代わりにあと3畳あれば・・・

お父さんが一人きりになってマンガを読める部屋が作れませんか?

 

そういう風に考えていくのも楽しいと思います。

 

 

坪単価という言葉があるように、空間もタダではありません。

新築の時にはたった1畳の収納にも数十万円のお金がかかります。

※1坪=2畳。坪単価100万の場合、1畳は50万円。

 

せっかくの新築。スペースとしてだけのスペースはもったいない。

今の生活からまずは収納がどれだけ必要なのかを考えてみるだけで、もっと理想のお家に近づくかもしれません。