人工知能が教えてくれたたったひとつの自己成長の方法

 

 

セブ島で出会った日本人に対して

「視野が広いなー」

と感心することがよくある。

 

日本にいる時以上に

環境や科学、経済など世界の現状を

勉強している人とよく会う。

 

例えば人工知能の話。

面白い話だったので自分なりに

感じたことをまとめてみた。

 

 

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①成長に必要なのは基盤の構築が第一歩

 

・将棋対局ロボット

・タクシー利用者解析

・離職兆候解析

 

どの人工知能にも実際のデータが

使用されていたことが意外だった。

 

まずはプログラムを組む。

それが終わると膨大な数のデータを入力する

ことから人工知能の成長は始まる。

 

過去の対局記録、タクシーの乗車記録、

離職者データやアンケートがそれである。

 

 

それは人間に置き換えると

親や社会が正しい人格(プログラム)を作り、

そして教師やコーチが有効な教育(データ)を

インプットすることに似ている。

 

人間の成長も人工知能の成長も

計算し処理する(自分で考える)力を与えるために

まずは誰かが基盤を作り、教育する必要がある。

 

 

 

②学習はインプットではなく実践を繰り返すこと

 

正しいプログラムに有効なデータを加えたら

次にすることは実践的なシミュレーション。

 

人間が人工知能に圧倒的に勝てないのがココ。

 

人間の何倍もの速度でシミュレーションを

行うことで、目的に達するまでの計算や行動が

正しいかどうかを判断する。

 

人工知能にとってこの時、結果に意味はなく

勝ちであっても負けであっても

それはそれぞれただひとつのデータで

しかないし、価値も一緒である。

 

学習とはデータ(知識)のインプットではない。

実践を繰り返し、少しずつ結果の質を

上げていくという作業である。

 

 

 

③理由がわからないことに人間は怯える

 

人工知能が自動的に成長を繰り返すように

なると、どんな分野であっても起こるのが

 

「人間にはもう人工知能がなぜその結論を導いたのか理由がわからない」

という現象。

 

生みの親ですらどのような仮定に基づいて

その結果になったのかがわからなくなる。

 

人は圧倒的な実力や結果ではなく

それに至るまでの理由や過程が

わからないことに怯える。

 

 

 

まとめ:負けないための戦いと勝つための戦い

 

人工知能の学習において勝ち負けに

意味はなく、どちらも成長のために

ただひとつのデータを収集したに過ぎない。

 

同時に人間の成長を考えてみても

負けないための戦いと勝つための戦い

似ているようで大きく意味が違う。

 

 

“負けないための戦い”

今のポジションを守るための戦いであり、

本気で取り組んだとしても

そこから大きな成長に繋げることはできない。

(新しいデータ(経験)を得られにくい)

 

一方、“勝つための戦い”とは

今のポジションから前進するために

たとえその時は負けてでも

意味のあるトライを実践すること。

(質の高いデータ(経験)を得られる)

 

 

現状と比べて自分がどれだけ成長できるか

という部分にフォーカスすると、

勝ちも負けもたったひとつのデータでしかない。

 

プライドを全て捨てて今は負けたとしても

未来に繋がる意味のあるトライを繰りかえす。

勝ち負けに執着せず、純粋に学習と成長のために

時間と機会を使用する。

 

勝つために負けることができる。

 

処理能力の違いの前に

人工知能にはできて人間には簡単に

できないことがこれなのかもしれない。

 

「負けたくない」という気持ちは

人を動かす起爆剤であると同時に

成長を妨げる感情の1つである可能性もある。

 

 

今の自分はただ負けないための戦いを

してしまっていてはいないだろうか。

 

そう考えながら生きると実際の行動も

少しずつ変化していくかもしれない。

 

すべての経験を、学習と成長のために

使用していくプログラム(人格)を持ちたい。

 

 

『大切なのは打率ではなくヒットの数。終盤戦に首位打者を狙う駆け引きで、打率を下げないためにわざとベンチに下がる選手にはなりたくない』 

 

 

ヒット数を増やすことが大切。

打率が下がる可能性に恐れて

打席に立つことを避ける選手にはなりたくない

というイチローの言葉で締めます。