「英語で会話ができるようになりたい」
「海外で英語を使いながら働きたい」
「いつまでたっても相手の英語が聞き取れない」
そんな事を思っている人に読んでもらいたい記事です。
まずは英語を勉強するみなさんへの質問。
Q.勉強している英語はきっとアメリカ英語ですが、どうしてそれを選んでいますか?
これに答えられない方にぜひ読んでほしい内容です。
自己紹介をさせていただくとボクはスーツケース1個分で荷物で生きていて、今はシンガポールで英語を使いながら仕事をし生活しています。
しかし現在も英語力は充分ではなく、未だに日々スキルアップを目指している状態です。
先に申し上げますが、この記事は『〇〇がおすすめですよ!』という記事ではありません。
ボクが英語学習について思っている事をいっしょに考えてみてほしいのです。
そしてこの時間が無駄ではない内容にするつもりですのでぜひお付き合いください。
【この記事の内容】
・アメリカ英語とイギリス英語の違いを知ろう!
・目的に沿って適切な英語を学ぼう!
・イギリス英語の勉強法について
どの英語を学ぶかを無視してはいけない3つの理由
冒頭に書いた『なかなか人の英語を聞き取ることができない』というのはボク自身にも当てはまる壁のひとつです。
毎日のように英語のドラマを見たり、音声を聞き取る練習をしてもなかなか思うような成果は得られませんでした。
そんな悶々とした日々が続いたとき、ふと思ったのです。
「そもそも聞き取ろうとしている素材そのものが間違っているのではないか」と。
どういう事かというと、ボクの住むシンガポールは歴史上で以前はイギリスの植民地でした。
当然シンガポール人の祖先が英語を学んできたのはイギリス人からです。
ボクたち日本人にとって『アメリカ英語』と『イギリス英語』の違いがある事は知っていても、方言くらいの違いだろうと気に留めない方も多いでしょう。
でも実際にどれくらい違うか調べたことはありますか?
それが気になった時、ボク自身が英語学習方法の原点に戻って感じた事はこの3つです。
①同じ英語とはいえ、まずはどのように違うのかを知るべきだ
②習得したい目的によって、どの英語にするのかを先に決めるべきだ
③偏った学習法にもっと早く気づくべきだった・・・
そしてこの記事で言いたい事はたったひとつ。
日本人の多くが学んでいるのはアメリカ英語です。
しかし本当にそれが最善の方法なのか、もう一度ボクと一緒に考えてみましょう。
ということ。
今回はボクなりにアメリカ英語とイギリス英語の違いやその現実について書いてみました。
思い込みだらけ!アメリカ英語とイギリス英語の違い
まずは実際にアメリカ英語とイギリス英語がどれくらい違うのかというのをいっしょに見ていきましょう。
きっと中にはびっくりする情報もあるはずです。
【違い①:発音】和製英語はイギリス英語の発音に近い
まずは発音について見ていきたいのですが、その前にボクがシンガポールで驚いた事をひとつお話させてください。
今日、英語を勉強する上でYouTubeは欠かせないツール。
英語について配信しているYouTuberの多くが「カタカナ英語はダメ!」と言っていますよね?
その割にシンガポールに長く住んでいる日本人が、びっくりするようなカタカナ英語で現地の人と会話をしているのを見かけるのです。
「そんな発音では通じませんって聞いてたのに・・・」と。
もちろんシンガポール人の発音は”シングリッシュ”と呼ばれるほど独特。
しかし、その理由のひとつがイギリス英語の発音について知らなかったからかもしれないのです。
結論からいうとボクたちが日本で自然に使っている和製英語はアメリカ英語よりイギリス英語の発音の方に近いという事を知りました。
例を挙げてみましょう。
和製英語 | アメリカ英語の発音 | イギリス英語の発音 |
・トマト | トメィロゥ | トマート |
・レター(手紙) | レラー | レター |
・インターネット | イナネッ | インタネッ |
・サンキュー | センキュ | サンキュ |
・ウォーター(水) | ワラー | ウォータ |
どうでしょう?
ごく一部でざっくりした書き方ですが、どこを調べてみても確実に『日本の和製英語はイギリス英語の発音に近い』と言える事がわかりました。
ぶっちゃけこれがシンガポールでカタカナ英語でも通じてしまう理由のひとつだと思います。
「カタカナ英語は通じない!」じゃなく「カタカナ英語はアメリカ英語の人に通じづらい!」という方が英語を勉強している日本人にとって知るべき情報なのではないかと思うのです。
「私の発音なんて全然ダメだ・・・」
そう思う前にどの英語と比べて”全然ダメ”と思ってしまっているのかを振り返ってみて欲しいのです。
【違い②:使用されている国】アメリカ英語は思ったほど広く使われていない
あなたが英語を学ぼうとしている目的は何ですか?
「海外で働いてみたいから」
「世界一周をしてみたいから」
「外国人の友達を作りたいから」
少しでも英語を学ぶ明確な理由があるのであれば、この項目はぜひ読んでください。
次にお話したいのは『イギリス英語とアメリカ英語が実際に使われている国』についてです。
いきなり表でまとめてしまいます。
【使用されている英語・国別一覧】
アメリカ英語 | アメリカ 南米 日本・韓国 フィリピン |
イギリス英語 | イギリス オーストラリア・ニュージーランド 西ヨーロッパ諸国 インド・パキスタン シンガポール・マレーシア・タイ イラン・イラク・アラブ諸国 旧イギリス領のアフリカ諸国 |
いかがでしょうか?
※カナダは場所によって両方が混じっているという情報がありました。
調べていくうちにボクが持った感想は「え、全然アメリカ英語使われてないじゃん・・・」でした。
これは歴史を振り返ってみれば当然の話で、オーストラリアやニュージーランドを始め、過去にたくさんの国を植民地としていたイギリスの影響がそれぞれ国に残っているためでしょう。
シンガポールもそんな国のひとつです。
実際にその国々で英語の発音はまったく違うので「どちら寄りかといえば」程度の情報だとは思います。
しかしこんなにもイギリス英語の方が使われている事にびっくりしましたし、何よりも「アメリカ英語こそ英語の標準だ」と何の疑いもなく考えていた自分が恥ずかしくなったのです。
目的がわかれば学ぶべき英語が見えてくる
発音や文法などについてもアメリカ英語とイギリス英語の違いはいろいろあります。
しかし今回の記事は先ほども話した通り、アメリカ英語とイギリス英語の違いをまとめて「どっちがいいよ!」といった内容にしたい訳ではありません。
アメリカ英語とイギリス英語が思っている以上に違う事を知って欲しい
アメリカ英語こそ英語という固定概念を疑って欲しい
アメリカ英語の発音ができずに苦しむ必要はないかもしれない
そんな事をもう一度考えてほしいという内容なのです。
少なくともシンガポールに住むボクにとっては『イギリス英語を学ぶ方が実用的』である事をずっと気付かずにいたのです。
みなさんが英語を学ぶ理由について明確な理由があるのであれば「ボクのような遠回りをしなくて済む人がいるかもしれない」、そう思ってこの記事を書き始めました。
- アメリカに行きたい人はもちろんアメリカ英語です。
- セブ島留学する人もフィリピンはアメリカ英語を学びます。
- 洋画を字幕なしで見たい!という人もアメリカ英語でいいでしょう。
一方、
- 東南アジアで働きたい人はイギリス英語がいいかもしれません。
- ヨーロッパが好きな人もイギリス英語がいいでしょう。
- 日本人にとってはイギリス英語の発音の方が習得しやすいという人も少なくありません。
ボクもまだまだ英語学習者のひとりですが、今回この記事を書くにあたり思っている以上の違いがあることに気付きました。
東京に住んでいた外国人が「どうしてですか?」と言う日本語を使うのに対し、大阪に住んでいた人は「なんでやねん」と覚えたとしたら同じ日本語ですが発音ひとつとっても大きな違いです。
まずはやりたい事に対し『アメリカ英語 or イギリス英語』くらいの選択は初めのうちにしておいて損はないでしょう。
実際にイギリス英語を学ぶ方法3選とは?
今回の記事を読んで「イギリス英語を学んでいこう!」と思った方のために、最後の項目ではどうやって実際にイギリス英語を習得するかという事についてまとめてみます。
(アメリカ英語を学ぶ方はページを閉じてOKです)
イギリス英語の学び方①:普段の検索方法から変える
日本で教わる多くの英語がアメリカ英語であることも影響して、日本語で[英語]と検索した時にヒットするほとんどはアメリカ英語のことだと思って良いでしょう。
実際にYouTubeで英語を教えている方のほとんどがアメリカ英語について話しています。
そこでまずは検索する時に一工夫を加えましょう。
・イギリス英語
・ブリティッシュ英語
などただの[英語]ではなくこういった検索語句で絞り込みをしていく必要があります。
逆に言うと[英語]と検索した物の中にはイギリス英語について書いているものが混じっている可能性がありますが、[イギリス英語]と検索した場合はそれだけに絞ることができるのが利点でもあります。
イギリス英語の学び方②:観る映画を変えてみる
次は観る映画を変えてみましょう。
例えばボクは月に約1,000円を払ってネットフリックスを契約していますが、その中のジャンルに『イギリスTV番組・ドラマ』という項目があるのでそれで絞り込んで観ています。
洋画といえばアメリカが製作した映画を思い浮かべますが、実際にイギリスのドラマを見て欲しいです。
意外にハマりますよ。
しかもイギリス英語はアメリカ英語のようにTの発音をしなかったりグチャグチャっとなって聞き取りづらくなっている発音も少ないので「あ!ちょっと聞き取りやすいかも!」なんて思う方もいるかもしれません。
イギリス英語を学ぶ方法③:本は学ぶジャンルで選択する
本を購入する時にどうすれば良いか?
この項目はあくまでもボクの個人的な主観で書かせてもらいます。
・発音とリスニングの教材はイギリス英語の物を探すべき
・文法と単語はひとまず限定する必要はない
アメリカ英語とイギリス英語の一番大きな違いは発音だと思います。
ですので聞いたり話したりするための勉強については先ほどの検索方法と同じく[イギリス英語]や[ブリティッシュ英語]と書かれた物を買った方が良いでしょう。
しかし文法や単語については後回しでいいのではないかというのがボクの主観。
日本語で東京の人と大阪の人が話しても使ってるのは同じ日本語の文法です。
アメリカ英語とイギリス英語でも『文章を作る際のルール』は大きく違わないでしょう。
そして単語についても『何を使うかより、違う言い方がある事を知る』方が重要だと思うからです。
例えば”ゴミ箱”はイギリスでは”Dust bin”ですが、アメリカでは”Trash can”と言います。
自分の覚えた方で「Dust binだよ!Dust bin!なんでわかんねーんだよ!”」と思うのではなく、「確か違う言い方があったな」と思うと単語を知らなくても”Well…I want to throw away this(えーっと、これを捨てたいんだよね)”と文章にすれば伝わるはずです。
あとは自分のいる国や周りの環境に合わせて使う単語を習得していけばいいだけの話です。
【結論】英語を学ぶ目的を明確にして勉強方法を選択しよう
ここまで読んでいただいてありがとうございました。
英語の勉強を始めている、もしくは習得過程で苦しんでいるという方にとって有意義な内容になっていたら嬉しいです。
冒頭でお話ししましたが、ボク自身がこの記事に書いた内容をずっと知らずに英語の勉強をしてきました。
そして未だ英語と奮闘中です。
この情報を知ったところで語学の習得に終わりが有る訳ではないし、簡単になる訳でもないでしょう。
しかしこれを読んでうまくいかないと思っていた事から解放されたり、「もう一度やってみよう!」と思っていただける人が1人でもいてくれたら、そう思います。
【英語に関するおすすめ記事】